亡くなってしまった誰かのことを思う。
たとえば理解しあえないまま永遠の別れをすることになってしまった母のこと。
たとえば可愛くてしょうがなかったペットのこと。
その命が確かにここに存在していたことを忘れずにいる。
誰かが誰かのことを思うたび
胸のうちでいとおしむたび
その命の温度が上がるような気がする。
長い長い時が流れて
そこに存在したはずの命を誰も思い出さない日が来たとき
その命はどこにいくのだろう?
・・・などという思いは今生きているものの奢りだろうか。