そんな小さな体では
かかえきれないほどのいっぱいの愛をしょって
あの日君は
か細い手足を震わせて
一生懸命ふんばりながら
私のドアをノックした。

それから君は
来る日も来る日もつま先立ちで
私の手に飛び付き引き寄せ
何かに追われてでもいるような切羽つまった顔で
その時その時の精一杯の愛を
文字通り体当たりでぶつけてくるようにしながら
ふくふくと大きくなった。

君が来てから
わずかばかりの稀少な愛を
後生大事に額に入れて
一人悦に入って眺めていたような毎日が

家中のそこここに溢れかえって転がっている愛を
シャベルでガシャガシャと無造作にすくいあげ
部屋の真ん中に
おおはしゃぎでうず高く積み上げるような日々に変わっていった。

あの日ドアを叩いたのは
たかが一匹の捨て猫だけど

あの日私に届いたものは
整然とフリーズした冷たい心臓を
散らかりっぱなしの福笑いのようなハートにしてくれた
そのまま、
まるごと、
愛、
のような何か、だと
君の深くて不思議な瞳を見ていると
いつもいつも
思う。

ハチ、
どうかいつまでも
ただひたすらに
健やかに。

お誕生日
おめでとう。

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