2021年 2月 の投稿一覧

借景。

ご近所さんの梅が満開になりつつある。

春近し、を借景にて実感する今日この頃。

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借景とは、本来は「日本庭園や中国庭園において、自然の山や樹木等を庭園の背景として取り入れて一体化させる造園技法のこと」らしいので

ご近所さんの梅を愛でる際の眼福を「借景」と言うのは、元々の意味としては正しくないのだろうが

美しい景色を「お借りする」という表現感覚は、なんとも奥ゆかしく思えたり

本来の意味を考えると逆に壮大なスケール感を感じたり

「借りる」というひとことに、いろんな思いをかきたてられる。

ところで華道は英語で

Flower arrangement

となるそうな。

生け花でも華道でも、いわゆるフラワーアレンジメントでも

訳してしまうと同じ

Flower arrangement。

が、それでは華道の「道」の部分が伝わらないという。

華道、とは花を生ける行為や技術のみをさすのではなく

その行為や技術をつきつめていくことにともなう精神性、の意味が含まれていて

そこを伝えようとすると

Flower arrangement

のひとことではかたがつかず

なかなかの説明が必要になる、と。

「華道」と「生け花」がどう違うのか

「道」の部分を伝えるとなると、そもそも日本語だって大変なことのように思う。

が、きっとその「大変なこと」の中に「何か素敵なこと」が潜んでいるのかな??と

華道に縁のない私は勝手に想像していたりする。

踊りも、教えて教えきれないもの、習って習いきれないもの、に心惹かれていくように思う。

なんでもマニュアル化・情報化の時代になってきて、それはとても便利で時短にもなるが

マニュアルにしようとしてしきれない部分、小さな媒体に情報として収めたくても收めきれない何か

そこをこそ

自分のものにしたい、という思いに

日々の地道な稽古のモチベーションがあるのかもしれない。

 

※アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」にて

【翡翠~かわせみ~】配信中!!

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今月の銀次くん・2。

ウサギになってみた。

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女子になってみた。

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銀次くんと遊ぶ、ではなく、銀次くんで遊ぶ…。

可愛くて可愛くてつい…。反省。

 

そして

陽だまり求めてコロコロ。 

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梅もほころんで

春はすぐそこまで。 

 

※「アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」にて

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絵。

染織家・中路道人氏原画の飾り扇。
1年12ヶ月の花が、12本の扇に描かれている。
今月は雪柳。ひとつひとつは小さくて可憐な花だが、団体戦(?)になるといっきに派手で力強い佇まいに変わる。

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ところで記憶に残っている「人生最初の絵」は
6歳違いの兄が描いだネコの絵だ。
当時住んでいた家の台所にあった水屋のガラス戸に
原稿用紙か何かに赤鉛筆(もしくは細字の赤マジック?)で描かれた兄の絵が貼ってあった。
二頭身くらいのネコがどっしり座ってこちらを見ている。
まだ私が幼稚園にも行かない頃だっただろうか。
長いことそこに貼ってあったのか
少しセピア色化した原稿用紙の風情や
人懐っこそうにこちらを見ているネコの表情まで鮮明に覚えている。

ネコの絵を描いた少年は
特に絵を習うということもなく
そのまま九州の片田舎で育ち
大学受験も間近になった高校時代のある日
突然「俺、東京芸大の美術に行く!」と言い出し
まわり中の大人たちをドン引きさせたあげく
本当に東京芸大に合格し、大学院まで進んだのち
今はその道の仕事をしている。

そう言えばあの絵はその後どうなったのだろう。
きっと引っ越しとかのタイミングで剥がされて処分されたのだろうが
〇十年という歳月が流れてもいまだに私の中に残っている(そしてなぜか私も兄もネコ飼いになった)。

存在が消えても
「心の中でいつまでも生き続ける」という感覚が
生き続けている期間が長い分だけ
自分の中で腑に落ちてくる一枚の絵。

 

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出会えたらラッキーなもの・2つ。

渋谷から電車で9分、という便利さにもかかわらず

稽古場最寄り駅・井の頭線永福町駅からは、富士山を望むことができます。

もちろんお天気が悪かったり、晴れていてもガスってたりすると

なかなかその雄大な姿を拝むことはできず

いろんな条件が揃ってはじめて

「頭を雲の上にだし、四方の山を見下ろす」富士山に出会えます。

私は弟子のお稽古でもよく

「富士山の裾野のようになだらかで優美な首肩のラインを作れるように、背中や二の腕の裏を使ってね」という言い方をしますが

見習いたくても見習えない富士山の神々しい佇まいに出会うと

自然と頭(こうべ)が垂れ

両手を胸で合わせてしまいます。

そして永福町駅では、「富士山待ち」をする同じような思いだろうカメラおじさん達をよく見かけます。

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そして

 

こちらは翡翠。

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育休中の弟子が、0.5才の子どもを連れて公園を散歩している時に偶然遭遇し

あわててスマホのシャッターを押した、とのこと。

近くにいた老紳士に「あんた、いいタイミングだったね〜」と言われたそう。

狙って待っていても遭遇できなかったり

やっと出会えてもなかなかカメラにおさめられなかったり

その美しさ故「飛ぶ宝石」と称される翡翠ですが

実は「清流のハンター」という異名も持っているほど

俊敏でアグレッシブなところもある鳥です。

 

遭遇も含めて、撮影の難しさではトップクラスの翡翠をスマホで撮影できたとは

コロナ禍でも元気に生まれてくれた赤ちゃんの未来も幸せいっぱい、のはず。

「幸せの青い鳥」からのちょっとした祝福だったのかもしれません。

 

※「アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」にて

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幸せのハガキ。

毎年いただく年賀状がとても素敵で、いつからかその方からのお葉書が楽しみになっている。

「笑門来福」など、お正月にふさわしいおめでたい言葉が
闊達、且つ、どこかユーモアを感じさせるタッチの毛筆で
のびのびと、ハガキいっぱいに書かれている。
そしてこれまた楽しい落款とともに、必ずご自身のひと言も添えてくださる。
その方のお立場やお仕事を思うと
相当にお忙しいだろう、ということは容易に想像できるが
どうやってこんな年賀状を書く時間をひねり出しておられるのだろう…と思う。
寒く、澄んだ空気の新年の朝
ポストから年賀状の束を引き出し
冷たくなった手で一枚一枚年賀状を読んでいく中にその方の福々しい筆を見つけると
あぁ、新しい一年もきっと楽しくなるなぁ…と感じる。
いまや「年賀状の意味は生存証明のみ」などと言われてしまうこともあるが
こんな素敵な思いを一年の初日に抱かせてくれる年賀状は値千金だと思う。
感謝。

 

※東京都「アートにエールを!」サイトにて

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今月の銀次くん。

縦縞じゃなくて横縞なので、ちょっとプリズン感が出にくいのですが
悪いことをしたあげく、牢屋に入れられてしまったような佇まいの銀次くん。
銀次くんなりに精一杯の悪人顔をして、やさぐれ漢(おとこ)の雰囲気を出そうとしています。

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そして

銀次くん的には超完璧に隠れているつもりらしいのですが
どうしてもどうしても長いしっぽだけ取り残されてしまう、可愛いかくれんぼ。

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