出先からの帰途、夕方5時にもかかわらずまだ空が明るい。
いつの間にか日が長くなってたんだなぁ、と気づく。

そういえば、入門したての頃はあきらかに着物に着「られて」いる感のあった弟子が
稽古を重ねていくうちに、いつの間にか自分の体格や雰囲気にあった素敵な着物姿を披露してくれるようになっていて
それどころか
たとえば挨拶をするとか、人様に何か物を手渡すとか
着物でのなにげないしぐさがとても美しく、かつ、理にかなったものになっていたりする。
たぶん本人は無意識なんだろうな、と思うが
この「無意識に」というのはとても大切なことで
それだけ自分の中で「着物でいること」が咀嚼できている、と言える。

師匠としては
日が長くなったなぁ、の「いつの間にか」よりも
何倍もうれしい「いつの間にか」だな、と思う。