2021年 4月 の投稿一覧

その差は何か。

ある二通りの生き方のことを考えてみる。

同じ志しをもって一生を歩き始めるとして
少なくとも同じスタートラインに立てたものどおし
きっとお互いあふれんばかりの才能も若さも、ほぼ等しく持ち合わせている。
が、何年も何十年も歩き続けて
ある日ふと気がつくと
同じ道を歩いていたはずなのにいつの間にかまるで別の道になっていて
お互いの背中や顔を感じながら歩いていたころに戻りたくても戻れないくらい遠くまで来ている。
先んじている、遅れている、の差ではなく
全く異なった景色を見ることになる差。
この差は何か。

始まりはたぶんほんのちょっとの心構えの違いだったのではないかと思ったりする。
何かを大切に思う気持ち
何かに真摯に向き合う気持ち
何かに誠実に応える気持ち
そんな心構えがほんの少し相手より深いか浅いか。
始まりのそのほんの少しの心構えの差が
歩き続けるなかで些細な選択の違いを生み
ちょっとずつちょっとずつ道が別れていく。
当然のことながら、道が別れればそこで出会う人も、影響をうけるものも違ってくる。
選択や決断の違いはより顕著になり
加速度的にどんどん道が開いていって
最後に到達するゴールが随分異なったものになってしまう。
どのゴールがいい、悪いの問題ではないが
ただ、歳をとればとるほど、つまり歩いた距離が長ければ長いほど
一分一秒をどんな心構えで過ごしてきたかの「積み重ね」は
想像以上の結果を呼ぶものだ、とつくづく思う。

さて、自分はどんな心構えをどれくらい持ち合わせて過ごしているのか。
基本ズボラな我が身を振り返り
改めて、日々の「積み重ね」の凄さや怖さを思う。

 

 

※アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」にて

【翡翠~かわせみ~】配信中!!

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歳をとる。

大学時代の友人達と「歳のとり方」について話した。

同じ時代を同じ場所で過ごした友人と話すのは

お互いの恥ずかしい(??)時代をよく知っていることもあって

いまさら無駄な見栄をはったり、遠慮したりする必要もなく、楽しいものだな、と思う。

どう見積もっても人生の折り返し地点は過ぎた年齢になってくると

残りの時間をどう使うか、というのは

卒業後それぞれ全く違う人生を送っていても、共通する課題ではある。

 

ところで最近ビリー・ジョエルのライブビデオをユーチューブで見たのだが

久々に見たビリー・ジョエルは昔のイメージと随分違っていて

フサフサだった髪はスキンヘッドになり

線の細かった身体は随分と恰幅よくなっていた。

が、しびれるような歌声と伝説のピアノは健在で

狂気と紙一重のようなナイーブさが代名詞だった若いころも素敵だったが

今の、長い睫毛の影に深く刻み込まれたシワが見え隠れするビリー・ジョエルも、とても素敵に思えた。

 

年齢に見えない(ほど若い)ことを目指して日々努力するのも意義あることなのだろうが

歳相応のシワに、その人のこれまでが昇華されてるような顔になれたらいいなぁ、と思う。

 

 

※アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」にて

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おうち展。

大・大・大好きな小さな絵本『くろねこのおくりもの』の挿絵を描いておられるイラストレーター・杉田香利さんが

お仲間のアーティスト達と開催する「おうち展」に行ってきました。

実は我が家には、杉田さんにお譲りいただいた『くろねのおくりもの』の主人公・くろねこくんの原画があります。

自分の身体程もあるお醤油の瓶をお土産にかかえて

憧れのおねえさんのところに初めて訪問した日のくろねこくんが描かれています。

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杉田さんにお目にかかるのは今回が初めて。

あんなにもあんなにもいじらしく愛くるしいくろねこくんに出会わせてくれた杉田さんは

やっぱりふんわりと優しい雰囲気の素敵な方でした。

こんなときですから、マスクもしたままで長居も禁物でしたが

キュンとするような可愛い作品にかこまれながらお話することもできて

とても心癒される時間を過ごさせていただきました。

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※アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」にて

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銀次くんのこと。

のどかなネコトピックが続くが

我が家の飼いネコ・銀次くんはもともと保護ネコで

銀次くんが赤ちゃんの時に保護してくださったお宅では、「桜丸」という誠に風雅な仮の名を授けてもらっていた。

当時の桜丸くんは、兄弟姉妹のご飯争奪戦に参加することもなく

育ち盛りの赤ちゃんネコ達の戦場跡で、ことがおさまったのちにそっと出てきて、ゆっくりと食すような子だったらしい。

特に具合が悪いわけでもないのに食べる量も控えめだった桜丸くんは身体もいちばん小さく

保護してくださった方も随分と心配して、目が離せなかったとおっしゃっていた。

おかげでなんとか無事に育った桜丸くんだが

その大恩ある「実家のお母さん」によると、桜丸くんはその名のとおり、貴族のように(?)優雅で上品でおとなしく、のんびりした空気感のネコだったとのこと。

4ヶ月になった頃うちに引き取ることになり

名前も「桜丸」から「銀次」という、まるで無宿渡世人のような渋いものに改名させていただいたのだが…

すると

のんびり、はともかく、あの「優雅で上品でおとなしかった」桜丸くんは文字通りの猫かぶりだったのか

まぁ、しゃべるわしゃべるわ

「遊んで❗」「片付けて❗」「これちょうだい❗」「あれやって❗」などなど

こんなにストレートで明確な意思表示をしてくるネコもいるのか…と

ネコ飼い歴の長い私でもびっくりするくらいのおしゃべりネコになった。

しかもなかなかの演技派で

ヤル気満々の声、あわれっぽく今にもくずおれそうな声、あきらかに「扱いが不当です」と主張しているかのようなふてくされた声、「やったー⤴️やったー⤴️やったぁぁぁ⤴️」と全身ではしゃいでいるような声、などなど…

自由自在に七色の声を使い分けて、思い通りに人間を操ってくれる(操られている人間のほうの問題はさておき)。

桜丸くんの時代は、その典雅な名前に恥じない自分でいよう、という矜持でもあったのか

いやそれよりも、自分の命の恩人でもである、実家の優しいお母さんへの尊敬と感謝の思いもあって、おだやかな立ち居振るまいをしていたのか

とにかくあの頃の桜丸くんは今何処、流行りの「あざと可愛い」を地でいくお騒がせキャラに完全にシフトチェンジしてしまった。

おかげで来る日も来る日も賑やかでせわしないが

そんなおしゃべり銀次くんに振り回される日々を「楽しい」と思っている甘々飼い主なのだから、なんだかんだ、めでたいことこの上なし、である。

そして当然のことながら

そんな銀次くんなので稽古場への出入りは厳禁。

弟子達の中にはネコ好きもいるが

なかなが「噂の銀次くん」には会えずにいる。

 

※アートにエールを!東京プロジェクト(ステージ型)」にて

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