ご近所さんの梅が満開になりつつある。

春近し、を借景にて実感する今日この頃。

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借景とは、本来は「日本庭園や中国庭園において、自然の山や樹木等を庭園の背景として取り入れて一体化させる造園技法のこと」らしいので

ご近所さんの梅を愛でる際の眼福を「借景」と言うのは、元々の意味としては正しくないのだろうが

美しい景色を「お借りする」という表現感覚は、なんとも奥ゆかしく思えたり

本来の意味を考えると逆に壮大なスケール感を感じたり

「借りる」というひとことに、いろんな思いをかきたてられる。

ところで華道は英語で

Flower arrangement

となるそうな。

生け花でも華道でも、いわゆるフラワーアレンジメントでも

訳してしまうと同じ

Flower arrangement。

が、それでは華道の「道」の部分が伝わらないという。

華道、とは花を生ける行為や技術のみをさすのではなく

その行為や技術をつきつめていくことにともなう精神性、の意味が含まれていて

そこを伝えようとすると

Flower arrangement

のひとことではかたがつかず

なかなかの説明が必要になる、と。

「華道」と「生け花」がどう違うのか

「道」の部分を伝えるとなると、そもそも日本語だって大変なことのように思う。

が、きっとその「大変なこと」の中に「何か素敵なこと」が潜んでいるのかな??と

華道に縁のない私は勝手に想像していたりする。

踊りも、教えて教えきれないもの、習って習いきれないもの、に心惹かれていくように思う。

なんでもマニュアル化・情報化の時代になってきて、それはとても便利で時短にもなるが

マニュアルにしようとしてしきれない部分、小さな媒体に情報として収めたくても收めきれない何か

そこをこそ

自分のものにしたい、という思いに

日々の地道な稽古のモチベーションがあるのかもしれない。

 

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