めまぐるしかった今年一年、皆さまお世話になりました。
どうぞお元気でよいお年をお迎えくたさい。
めまぐるしかった今年一年、皆さまお世話になりました。
どうぞお元気でよいお年をお迎えくたさい。
屋根からしたたり落ちる雪解け水がそのままつららになったり
スチールカメラマンのカメラのバッテリーが寒さでダメになったりと
今まで経験したこともない極寒の地から帰ってくると
この冬一番の冷え込み、と言われている東京が南国に感じられてしまう。
きっとこういう時に風邪をひくんだろうなぁと思う。
新年早々の舞台にむけて
気を引きしめなければ。
ところで
しばらく離れていたせいか
ハチの甘えっぷりに拍車がかかっている。
私はほとんどヤツの監視下にある、と言っていい状態で
ハチはこれでもかこれでもか、という気迫でまとわりついてくる。
ハチの小さな体は愛でできていて
その愛の量たるや
ヤツの許容範囲をはるかに越えているので
よく家のあちこちに
ヤツが抱えきれなくて落っことした白黒の愛がころがっている。
その可愛い落し物を拾い集めるのが私のささやかな楽しみなのだが
ここしばらく私が不在だったせいで
ハチは自らが落とした愛のジャングルで孤独に溺れそうになっていたらしい。
アップアップしているハチを抱き上げ救出し
家中に散らかったハチの愛を拾い集める作業で
今日は一日忙しかった。
毎日毎日夜が明ける前からとっぷりと日が暮れるまで
雪や霜やぬかるみと戦い
現場を撮影のできる状態に整えてくれる大勢のスタッフの方達。
その中にクリスマス・バージョンの二人を発見!!
笑顔が超キュート!なサンタさんと・・。
ちょっとやんちゃそうな(?)トナカイさん。
こちらのトナカイさんは
いつも抜群の運転でホテルから現場まで送ってくれます。
あの快適な運転ならサンタさんもさぞ気持ちよいでしょうね~。
思ったとおり・・というか
思った以上にロケ地は極寒でした。
が、映画の立派な出演者である馬達は超・超可愛かったです!!
あまり体調がよくなかったのですが
撮影の合間につきあってくれたこの美しい馬達のおかげで
ちょっと回復、です。
ただ今ロケバスの中。
これから山梨のロケに出発なのですが・・。
先に到着したロケ隊から
現在の山梨の状況が写メールで送られてきたので見てみたら
パーフェクトな雪山!!
普通にスキーができるレベル、
除雪が必要なレベル、
つまり
着物の草履などとんでもない、というレベルです・・。
無事に帰ってこられますように・・。
ロケで千葉の鴨川に来ています。
宿泊しているホテルの目の前が海!!
部屋からも一望できるのですが
夜海岸まで出てみました。
暗い中から
何度も何度も繰り返し生まれて迫ってくる白い波は
何か命のある巨大な生き物のようで
ゾクッとするおそろしさもあるのですが・・。
夜の海(都会の港、ではなく海、です)に遭遇できた時
いつも感じることなのですが
私はこの夜の海のおそろしさが決して嫌いではなく
何か
説明しづらいのですが
おそろしい、と言っても
ほとんど愉悦に近い恐怖、というか
自分は波を見ているのか
それとも波の一部なのか
波と自分の距離感が混乱するような
ふっと波にのみこまれるような
のみこまれたいような
だから
永遠に繰り返される巨大な生き物の誕生と飛散を
いつまででもながめていたくなります。
泳げないくせに
自分でも不思議な感覚です。
食欲の秋も過ぎた最近
ハチがまた太った!!
なんと体重が6キロもある。
メインクーンなどの大型猫ならいざ知らず
どうってことない日本猫にあるまじき重さだ。
だからといって
ポヨヨン、ボテボテではなく(お腹はやはり多少ポンポコリンだが)
見てのとおり
小さな顔に
長くてスマートな足、のままだ。
要するにハチはもともと筋肉質で
見かけより体重があり
抱くとズシッと重さを感じさせるタイプなのだが
そのハチがこの一年で1キロも太(りやが)ったわけだから
その重量感たるや
相当なものがある。
ハチは仰向けになった人間のお腹にダイビングするのが大好きなのだが
私は今やそれをされると
思わずむせそうになるくらいだ。
廊下を全力疾走すると
昔はタタタタッて感じだったが
今やドドドドッて感じで
まるで重戦車のようだ。
しなやかでキュートな置物のような猫、から
家の主のような威風堂々たるたたずまいの猫、になってきた・・・。
で、世界一の飼い主バカである私の結論はどこにいくかと言うと
なんだかたのもしいボディガード犬が居てくれてるみたいで
可愛い、可愛いだけじゃなくて
最近は《ハチ、カッコイイ~》、とすら思ってしまう、ということで・・。
いけない、いけない、オメデタイ(というより、ちょっと引きますよね・・)こと言ってないで
ちゃんとダイエットさせないとね。
日本舞踊の女の踊りには
ぽっと頬を染めて
《おお、恥ずかしい》と袖で顔を隠す、というような表現がよく出てくる。
弟子達にもよく言わせてもらうし
そして何より私自身にも言えることだが
この《おお、恥ずかしい》という
愛らしくてしなやかで
女の中でももっとも女らしい表現が
なかなか
よくない(←間違った日本語だが、あえて)。
これは技術の問題もさることながら
日頃の《なんでもドーンときなさぁい》的な
女性にあるまじき勢いの逞しい生活態度にその原因があるのでは、と
冗談まじりに稽古場で話している。
好きで好きでたまらない人と目があっただけで
ぽぅっと頬が桜色に染まってしまうような
せつない程に好きなのに
わかってくれないつれない相手にじれて
ついいじのわるいことを口にしてしまった自分を
はしたない、と感じてしまうような
そこはかとない恥じらいの感性。
すっかり忘れてるよなぁ~と反省。
ところでもう何十年も前になるが
小説家の村上龍さんがホストをつとめる《Ryu’s Bar》というトーク番組があった。
ある日坂東玉三郎さんがゲストの回があって
村上さんも玉三郎さんも一流の表現者とあって
対談は芸術論に終始し
とても楽しく美しい雰囲気で番組が進んでいったと記憶している。
にもかかわらず(いや、だからこそ、なのかも)
玉三郎さんが退場したのち
村上さんとアシスタントの女性が
《本日の感想》みたいなものを最後の1分くらいで語り合うコーナーがあるのだが
その途中突然村上さんが
まるでいたずらを見付けられて大目玉をくらった小さな少年のように
がっくりと肩を落として黙りこんでしまった。
アシスタントの女性が《村上さんどうしちゃったんですか?》と問うと
村上さんはそれまでのクラシックな話し方からコロッとフランクな口調になり
つまり全くの本音でお友達に打ち明け話をする感じで
《いや、あのさー、俺実はさー、今日収録前にニンニク食っちゃったんだよー。なんで食っちゃったんだろーなー、って思ってさー》と、ひたすら落ち込み
反省をしはじめたのだ。
これにはアシスタントの女性も驚き
そして思わずクスクス笑いはじめてしまった。
そのまま番組は女性の《また来週》の言葉で終わり
映像には女性の横ですっかり意気消沈したガキ大将のようなたたずまいの村上さんが映し出されていた。
公共の番組的にはいかがなものか、とも言えるかもしれないが
希代の名女形の麗しい存在を前にして
ニンニクなどという無粋な(と村上さん自身が感じた)ものを食べてしまった自分を
恥ずかしい、と感じた。
玉三郎さんがどう感じたか
ニンニクそのものの是非はどうか
などということは問題ではなく
それを玉三郎さんとの対談の前に食べてしまった自分の無粋さに
ひたすら落ち込む村上さんを
当時まだ大人の機微など理解できなかった年齢の私ですら
とても魅力的に感じたことを
今でも鮮明に覚えている。
村上さんの感性も素敵、
相手がなんとなく恥じらってしまうほどの麗しいオーラを放っていたのであろう玉三郎さんも素敵、と
最近ずーずーしくなってきたおばさんとしては思う。
弟子のSさんや友人のKさんからいただいた柿、洋梨、りんご・・。
節度ある食べ方を、と自らに言いきかせなければならないくらいおいしい。
ところで忙しい。
私ごときの言う《忙しい》など
本当に忙しい人からすればむしろ暇なほうかもしれないが
とりあえず私的には
かなり忙しい。
師走、とはよく言ったものだと思う。
風邪もひかず忙しい、とはまことに結構なことなのだが
日頃の精進が足りないせいか
先日ある友人に
最近オンとオフの差がありすぎ、と言われた。
よく解釈すれば集中力がある、ともとれるのだが
現実には
オフ時の《気散じ》のひどさたるや
我ながらゾッとする・・。
出がけに鍵がない、と大騒ぎし
鍵の救急車まで呼んで
業者が到着するまでの間に
探しつくした、と思い込んでいたいたバッグから鍵が出てきたり
自動販売機で缶コーヒーを買い
おつりだけとって
缶コーヒーは販売機に忘れてきたり
ひどい時には
(失礼ながら)あまり興味がないなぁ・・と思う話題の場合
目の前で話されていても
全く内容が頭に入ってこなかったりする。
まずいなぁ・・という自覚はあるのだが。
とりあえずなんとか無事に新年を迎えるべく
タフにならなきゃなぁ、と思う年末。
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