東京は梅雨真っ只中。
傘で荷物がひとつ増える、雨用のコートで蒸し暑い、何かと予定通りにことが進まない、もうとにかく私の苦手な季節だ。

ところで、7月に踊る演目のタイトル「五月雨」とは
陰暦(旧暦)の5月にしとしと降る雨こと
つまり、今で言う「梅雨」のことを指す。
であるなら
蒸し暑いだの苦手だのブツブツ言っている場合ではなくて
この季節に「五月雨」を勉強できることに感謝し
雨模様の空を見上げながら和傘のさし方のひとつも研究するのが、舞踊家としてのあるべき姿というものだろう。

私はコテコテの雨女(そんなものがあるのか?)らしく、とにかくよく雨に見舞われる。
雨に好かれている(?)だけあって
私も雨の日の雑事が苦手なだけで、雨の風情そのものが嫌いなわけではない。
日常的に寝付きが悪くて眠りが浅いため、睡眠導入用の大雨のBGMにお世話になることもしばしばある。
自分の部屋や稽古場に飾っているのも、小村雪岱や川瀬巴水による雨や傘が描かれた作品が多い。

この季節をうっとおしがっていてはなんだか申し訳ないというもの。
梅雨バンザイ!!