一日過ぎてしまったが
昨日はお雛様。
女の子の健やかな成長を願う女の子のための日だ。
ところで
年をとるにつれて感じるようになったのだが
何かの記念日というのは
お祝いをしてもらう人の日、であるとともに
お祝いをさせてもらう人のための日、という気がする。
自分にとって大切な人の大切な日を
一緒にお祝いできることの幸せ。
お祝いしてもらうことの晴れがましさに
嬉しそうにほころんでいる大切な人の顔を見ることのできる幸せ。
そんな幸せはなにものにも変えがたい。
以前も書いたが
私は比較的早い時期に母を亡くした。
お互いを理解しあえないまま
永遠の別れをすることになってしまった母だったが
そんな母でも(いやそんな母だからこそ?)
彼女にまつわる何かの記念日に
一緒にお祝いできないまでも
小さなプレゼントを送った時などに
ちょっと照れたような声でお礼の電話がかかってきて
受話器の向こうの母のはずんだ声を聞くのは
母との距離が縮まるようでもあり
また母にとっての自分という存在が生き返るようでもあり
やはり嬉しかった。
《母の日》が《自分に関係ない日》になってからずいぶん経つ。
大切な人の節目節目に
《お祝いしてあげたい》
またはもっと消極的に
《お祝いしてあげなきゃうるさいからな~》でもいいのだが
そのように思える存在が多ければ多いほど
幸せだと思う。
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