尊敬してやまないある友人に『セレンディピティ(serendipity)』という言葉を教えてもらった。
意味としては
「何かを探している時に、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能のこと」ということで
単なる幸運(luck)とは根本的に違うらしい。
友人はそれを踏まえた上で
『serendipity』を「何かを探そう、つかもうとひたすらに努力を重ねた者だけに訪れる幸運」と訳していた。
元々の意味からは少し外れるかもしれないが
私はその解釈のほうが素敵だなぁと思う。
棚からぼた餅、の『luck』ではなく
ぼた餅の存在を意識することすらない真摯な努力のあるところには
ある日思いもかけない、または求めていた以上の宝物が舞い降りてくる、というもの。
つまり「偶然」の意味合いが含まれる『luck』ではなく
必然としての幸運、ということなのだろう。
努力は必ず報われる、などという甘い考えはさすがに私も持ち合わせていないが
偶然の幸運を待ち望んで生きるより
必然の、しかし思いもかけない宝物との遭遇を楽しみにしつつも
粛々と稽古を重ねて生きていくほうが私らしい気がする。
もっとも
日常の生活におけるluckは大いに待ち望んでいるのだが。
例えば私は恐ろしくクジ運が悪く
連続24回福引きをやってすべてポケットティッシュ(つまりハズレ)で
主催者が気の毒がってボックスティッシュをコソッと渡してくれた、というイタイタしい経験もある(スケールの小さすぎる話ですみません)。
なんとかならないものか。
・・ぼた餅ってどの棚に載っかっているんだ???