葛の葉。

歌舞伎の《葛の葉》を観てきた。
私はこの演目に弱い。
狐・葛の葉の子別れのシーンは何度観てもうるうるしてしまう。
人間よりも深い愛情で心がはりさけそうになりながら
最愛の我が子を胸に抱き
人間らしくあろうとすればするほど
声に、筆に、畜生の片鱗が見えてしまう。
本来はすぐれた能力であるはずの霊力にさえ
究極の切なさがにじんでいるように私には見える。

恋しくば
たずね来てみよ
和泉なる
信田の森の
うらみ葛の葉

芝雀さんの葛の葉、やっぱりうるうるになっちゃいました。

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