不思議だね。
君と出会ってから
もう随分と
私が持てるだけの
ありったけの愛情をそそいできたつもりなのに
君への愛は底をつくどころか
時がたつほどに
どんどん増えていく。
人の胸のうちには
愛情が入っている透明の器みたいなものがあって
私の器など
どうせお粗末でちっぽけなもの、と思っていたのに
君が来てから
私は少しだけ
自分の内なる器が
誇らしく感じられるようになった。
不思議だね。
君はただ君でいるだけで
私を私でいさせてくれる。
小さな身体の内に
君は何を持って生まれてきたのだろう。