コミュニケーション。

以前も書いたが
やっぱりイラッとしてしまうのは『道案内の下手な人』。

こちらが「今○○駅の●●口を出て、△△通りの▲▲という店の前にいるのですが」というかなり細かい情報を伝えているにもかかわらず
なぜかいきなり「はい(^o^)!◎◎(←まったくあたりに見当たらないビル)がありますか?」とくる。
あまりの唐突さに意味がわからず「は?」と尋ねると
「○○駅の××があるほうに出てぇ」と言う。
が、その店員さんの言う××というビルは何ヵ月も前に建て替えられて別の名称になっている。
目的のショップに行くには最寄り駅はそこしかなく、そのショップの店員さんが最寄り駅のそんな大きな情報を知らないはずはないだろうに、と思いつつも
「だから今(あなたが言うところの)昔××があったほうの●●口を出た、って言ったでしょうがぁ~」と言いたくなるのをグッとこらえて「はい、そちらを出て・・」と言いかけると、かぶせるように「あ、じゃあそこからしばらく行くと□□があってぇ」と言う。
私は確実にそのショップの近くであろう現在地からのナビをお願いしているのだか、どうやらその話はスルーらしい。
さらに何をどの位置に見てどちらの方向に「しばらく行く」のか、その説明は全くない。
仕方ないのでこちらから「●●口を背にしてどちらに行けばいいですか?」と訊くと
恐縮する様子もなく「あ、右ですね、右ー」。
現在地からのナビは諦めて、そんな説明を辛抱強く聞いていたら
ルートは違えど結局今私が立っている▲▲という店の前に出る、という話だった。
「あの、だから今その▲▲の前にいるのですが・・」と再度言うと
「あ、そうなんですか?じゃあそこから■■の看板を曲がって一軒目だからすぐでーす!」と相変わらずご陽気に言ったあげく、「お待ちしてまぁ~す」。
もうすっかり嫌になってしまい、そのショップには寄らずに帰った。
ショップまでの道案内を頼まれたらこう言いなさい、というマニュアルてもあるのだろうか。
道案内イコールそのマニュアルというスイッチが入ると
客が言っている言葉は耳に入らず、だから当然会話は成立しない。
さらに言えば『会話が成立してない』ということにその店員さんは全く気づいてもいない。
怒り狂うほどのことではないが、やはりそこで買い物をしようという気は失せる。
「一事が万事でしょう」と思ってしまう。
そして「やっぱり携帯に住所を入力してマップで自力到着するのが一番手っ取り早いかな」。

ふと
こんなふうにしてフェイス・ツー・フェイスのコミュニケーションは減っていくのかしら、とオーバーなことまて思ってしまった。
鶏が先か卵が先か、だが
情報手段の発達がコミュニケーション下手な人間を作るのか
ずさんなコミュニケーションの取り方にイラッとしたあげく
そのずさんさに文句を言ったり我慢したりして、お友達でもない人と無駄に関わるよりは
便利な情報手段があるのだからそちらを利用しましょう、となって益々その手段が発達していくのか。
なんだか負のスパイラルのように感じなくもない。
まあ、こんなことでイラッとするなんて私もまだまだ人間ができてない、自己反省をするいい機会と捉えましょう、というくらいの、心穏やかな人格であればいいだけのことなのだろうが。

そう言えば先日自転車で街を走っていたら
前方に道路いっぱいに広がって歩いている5人連れくらいの学生らしき集団が見えてきた。
後ろから近づいても自転車に気づくことなく笑いさざめいていたので
チリンとベルを鳴らして道を空けていただき、通してもらった。
「すみませーん」と声をかけながらペコッと会釈をして通りすぎると
後ろから「こちらこそ~」という女の子の明るい声が聞こえた。
なんだかその日は一日中気持ちがよかった。

コメントを残す

*